REFORM
#06
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マンションのキッチンリフォーム

閉鎖的で風通しの悪いキッチンを開放感溢れる対面キッチンに

毎日使うキッチンだけに、不満が出やすいのも事実。だけど使ってみないと結果は出ないものだけに、せっかくのリフォームで失敗はしたくないですよね。リフォームの際によく陥りやすいのが、収納不足によるものが溢れて、片付きの悪い部屋になってしまうことです。ものを大事にすることや断捨離をできるかできないかという個人的な意識の差も少なからず影響はありますが、建築的な方法によってそれを少しでもお手伝いできれば。という想いの詰まったリフォーム案件になりました。

工事前

狭く、暑く
閉鎖的!!

工事前は、キッチンはリビングダイニングとは別の部屋となっており、閉鎖的な空間でした。そのため、エアコンの風は入らず、風通しの悪い環境下に。窓に大きく面しているために、自然光の明るさは申し分ないが、夏場の熱もそのまま入り込み、大きな窓が逆にマイナスに働いている印象でした。

工事後

窓に面しているキッチンを有利になるような配置にすれば不便さは解決する。

窓に面していることは悪いことではなくむしろ良いこと。「自然な光」や「風通し」は居住空間には欠かせない要素でそれをうまく生かせるかどうかで快適さは変わってくるものだと思います。今回はほんの少しだけ、キッチンの向きを変えてやるだけで、ガラリと雰囲気の変わったキッチンになりました。住みながらのリフォームでは、キッチンを工事すれば、それだけ使えない期間が長くなってしまうので、「キッチン」に限定した本案件のリフォームはよかったのかなと思っています。

ガスからIHに、将来の安全性を考えた選択

クライアント様のご意向から、今までガスコンロを使用していましたが、リフォームをきっかけにIHクッキングヒーターに変更することになりました。これは階数24階のタワーマンションという条件ということや、防火上の観点からも必要性を感じていたためにとても良いご選択だったと考えております。

和室部分を取り壊しキッチンをリビングダイニングと対面になるように配置することで、狭苦しい感じから一転、開放感のあるキッチンに生まれ変わりました。リビング側の床は予算の関係上そのまま使用、あくまでキッチン部分に限定することで不必要な取替をすることなく、最小限でのリフォームとできました。床はフローリングではなく、店舗などの床にも採用される長尺シートで、一般住宅に採用されるクッションフロアよりも硬質で傷つきにくいものを取り入れました。

リビング上部のエアコンも2台とも交換だったので、1台の吹き出し口の向きをキッチン側に向け、LDK全体が恒温となるように配慮しています。今回はキッチンカウンター部のみのリフォームでしたが、将来的に背面収納なども交換できるように奥側の壁全体に構造用合板を仕込み、どこでも吊り戸棚などが設置できるようにしています。とても小さなことですが、この仕込みをしておくと、どの位置に家具を配置したとしても、構造用合板にビスが効くために家具の固定などもとても容易になりますし、安全性がより高まります。

 

キッチンの動線の延長線上になるところに食品庫を計画しています。広さは約4㎡でクライアント様のお持ちの冷凍庫2台分がすっぽり入るような寸法としています。また、ペットボトルのケースなどの重量物がたくさん収納できるよう、作り付けの棚を取り付け、「とにかくしまっておける部屋」として使用できるようにしました。こうすると、キッチンの引き出しの中は必要最小限で済みます、季節ものの鍋や食器などは食品庫内にしまっておけば、キッチンは物で溢れないためにスッキリした状態が保てます。左側の収納はもともと和室の押入れにしまってあった寝具類などをしまう用の収納です。

工事金額、工期等

工事種別 内装工事
工事内容 キッチン、照明器具の取替、キッチン壁・天井のクロス張替え及び床組の組みなおし、その他雑電気工事、食品庫収納の新設、リビングエアコン(天井付け2台)の交換、リビング壁・天井のクロス張替え、分電盤のELB交換
工事期間 約2週間
工事金額 約400万円