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②耐震補強工事

視認できる範囲でしかできない現場調査だけでは、屋内の躯体の状況や架け方、劣化の具合などすべてを把握することは難しいものですが、屋内工事の解体に伴い、床や壁、天井がなくなると、建物の全容が明らかになります。建物全体のリフォームでない場合においても、外壁のやりかえやサッシの取替え、一室のリフォームでも部分的な補強は可能です。

工事中

昔家では、南側に掃出し窓など開口部が大きな窓が連続している間取りが多い反面、北側では、水廻りの部屋が集中し、壁が多くなりがちのため、南北で壁の強度差が多く南側が揺れやすくなります。

既存の状態を見て、耐震診断ソフトで現況の耐力について把握し、補強案を作成します。

 

昭和56年以前の建物のほとんどが壁土と90×30ミリくらいの筋交いが入っている程度です。当時の木造建築物の耐震基準は法規においてもそれほど確立されておらず、職人のセンスや昔の風習などで決まっているため、施工の仕方も職人によってバラバラで、行く家先々で「こんなのでよく持ちこたえたな」と思うことが多々あります。

今回はサッシの交換が伴い、内外で補強が可能でしたので、比較的手軽に強度が上げられる構造用合板を面材にした面補強を施しました。この際に柱と土台、梁との接合部は金具で補強をし、接合部破壊が起きにくくなるようにします。

耐力壁の構造

地震に耐えるための壁を「耐力壁」や「耐震壁」などと呼びますが、土壁も微力ながらその一種です。筋交いも同様の扱いなのですが、筋交いについてはその材寸によって強度が違うため、本工事では90×30mmの筋交いを取り外し、12mmの構造用合板を真壁構造で納める方法で耐力壁とします。

既存の筋交いと土壁を取り除くと正面のようになります。その中に面材を打ち付けるための下地を取付け、断熱材を敷設し、合板を専用の釘で規定ピッチで打ち付けます。

補強工事後

耐震補強工事においては、リフォームの場所、箇所数などが費用と大きくかかわってきます。耐震診断の結果で「倒壊する」と診断を受けた建物を「一応倒壊しない」レベルまで補強するには建物全体の補強が必要となるため、工事規模が大きくなってしまいますし、それだけ工期も長く、費用も大きくなってしまいます。住む人の命に関わることですので、余裕を持った予算組みが必要となります。

壁補強ができると室内床面の下地の取付工程に入ります。

壁増設だけでなく金具も有効活用

建物全体をできる限り均一に揺れるようにするには、2階床面の面剛性を高める必要があります。今回主に補強できる部分が下屋になっているぶぶんのため、既設の火打ち材(これが床面を揺れにくくする部材です)に加え、金属製で、施工も容易な補強火打ち材を追加で取付け、一般的に弱くなりがちな南面の壁面が有効に機能するように配慮しました。

耐久性向上に土台、柱下部の白蟻対策

夏季において温帯で湿度が高い日本における木造住宅では、蟻害が懸念されます。土台が地面から近くにあると、落ち跳ねた雨などから水分を吸収しやすく部材が柔らかくなってしまいます。木材は乾燥している状態の方が固く、含水量が増えると柔らかくなってしまいます。シロアリは顎がそこまで強くないため乾燥した木材は食べられないことが多いのですが、柔らかくなってしまった木材は食べてしまいます。現在では、防蟻処理剤の性能が良くなっているので、土台や柱の下部などに塗布することで予防効果が得られます。リフォームの際に床面をやり替えるなどの場合には、同時に防蟻処理剤の塗布もお勧めしており、本工事でも土台及び柱の下部には油性の防蟻処理剤を塗布しております。。

壁補強と同時に柱接合部補強

壁を補強する際にセットで行わなければならないのが、柱と土台、柱と梁の接合部分の補強です。これは壁が面剛性が高まった上で揺れようとした際に、柱が土台や梁から抜けようとする力が働くからで、壁の強度を高めれば高めるほど、抜けようとする力もそれだけ大きくなり、より強固な金具が必要になります。

そのため、壁の補強とこの柱の補強はセットで考えなければならず、少ない壁面で大きな力を受けられるようにした壁補強する場合は新たに基礎を設けたりしなければならないケースなどもあり、基礎まで創設すると費用面も上がります。